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2010年 02月 07日 ( 1 )

237 自伝 建築家安藤忠雄

安藤忠雄

自伝とは知らずに図書館で借りてきました、もう一冊のコルビュジエも安藤忠雄研究室の著書でした。
『建築家安藤忠雄』は建築屋なら一度読むべき必須バイブルです設計と施工の温度差が逆転する様な泥臭い物語です。


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コンクリート打放し=安藤忠雄なイメージですが
この『打放し』ってモノはとても手間のかかる仕事で、作る側の人間としては極力避けたい手法の一つです。

全ての作業においてミスが許されないのは当然ですが、設計者のイメージが施工する側に理解できてさらにその思いが施工図に反映されて職人さんに伝わる。
この当り前のことに『情熱』だったり『一所懸命』さがないと満足いく仕上りの『コンクリート打放し』は出来ません。
「いやいやそんな気負いしなくても大丈夫だよ!」と言われそうですが
型枠をバラした時に、もし満足できない箇所が出てきたとしても、それは気持ちが入っていれば『失敗』から『アジ』に変わるんだと思います。

安藤忠雄も自伝の中で
『現場のコンクリート打設日には、職人の中に割って入り、私も竹棒を握った。
 だらしのない職人がいれば、殴りつけてでも、全力を尽くすように叱咤した。
 コンクリートの成否は、人間関係の確かさにかかっていた。』

これを読んだ時に思わず笑ってしまいました003.gif
本当に殴った事もあるだろうし、叱咤した、と文章にすればキレイに聞こえますが
元プロボクサーで大阪の意気のいいお兄ちゃんだった頃の話ですからそれはそれは恐ろしい光景だったに違いありませんよね?047.gif

でもこの情熱が建築には常に必要なんです自分も気付けばもうすぐ二十年の施工屋ですが
初めて建物の完成した喜びを忘れきれずにいます003.gif
そんな若かりし頃の失敗や悩みそして情熱を思い出させてくれる本でした。
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by small_room | 2010-02-07 00:00